AFRO FUKUOKA

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VOICE 来福した旬な著名人にお話を聞いてきました。

  • PEOPLE
  • 2009.9.1 Tue

VOICE TITLE

vol.9 青木カレン

ミュージシャン

INTERVIEW

  • 青木カレン[Karen Aoki]
    ミュージシャン
    子供時代を海外と日本を行き来する学生時代を過ごしながら、慶応大学在学中、本格的にアーティスト活動を開始。2006年1月、須永辰緒、野崎良太(Jazztronik)ら錚々たる面子のプロデュースによる1stアルバム「TOKYO Jz TRIPPIN'」をリリース。外資系CDショップ等で軒並みジャズ・チャート1位をマークし、雑誌「ADLIB」の第26回読者人気投票の BRIGHTEST HOPE部門で1位を獲得する。またTVの音楽番組司会やラジオレギュラー番組でのMCを担当、現在毎週日曜日午後17時半からはLove FMの「STARFLYER Groovin' Aviator」のナビゲーターも務める。2009年はSTARFLYERのイメージキャラクターとしても活躍中。最新作は、4/22リリースしたベスト・アルバム「THE CLUB JAZZ DIVA」。7月には東京・大阪・福岡のビルボードツアーを開催。先鋭クラブ・ジャズシーンの豪華メンバーが全面サポートすることが決定している。
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TEXT BY

STAFF
AFRO FUKUOKA

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福岡の人は、どんな形態であっても同じようにすごく楽しんでくれる。

2009年も「STARFLYER」のイメージキャラクターとして活躍されていますね。実際に福岡にはよく来られるのでしょうか。

そうですね。福岡、北九州にはよく来ますね。今福岡でのライブが一番楽しくって。お客さんの反応もそうですが、楽しんでもらっているなと。ここは座って聴くジャズも踊りながら聴くジャズも、同じ目線で歳も関係なく、楽しんでもらえると実感できる街です。

福岡出身のミュージシャンが割と多いということから、福岡は音楽文化の発展の地というような表現をされることも多いです。それに対してはどのように思われますか?

例えば他の街だと、いわゆる座って聴く〈リアルジャズ〉寄りな音だと、決して若い人が「ワー」っと言わないんですね。ただ福岡の人たちは、私の中では本当に珍しい反応というか、リアルな音に対して「ワー」っとした聴き方をしてくれる。みんな楽しんでいるのがよくわかるんです。

みなさん体で音を感じとることができるのでしょうね。

そうそう。その私はもちろん〈クラブ・ジャズ〉という音もやるのですが、そうすると〈クラブ・ジャズ〉という音をベースにしたのをやるじゃないですか。それは例えばドラムレスだったり、リズムレスだったり。福岡の人は、どんな形態であっても同じようにすごく楽しんでくれる。というのはやはり、それだけ体の中に色々な音楽が入っているから、だから楽しめるんじゃないかなって。

聞く人にとっての不可欠なもののひとつになれればと思っています。

青木さんが福岡で他のアーティストのライブに行ったりすることはありますか?

はい。この前「Keep Jazz By」というイベントがあったんですけれど、けっこう対バンが多かったので、「JABBERLOOP」や「Shima & Shikou DUO」も出ましたし、あとこちらの和田いづみさんとかが出られていましたね。もう大盛り上がりでしたよ。400〜500人も入っていました。

普段、青木さんのCDを音楽ショップではもちろんですが、インテリアショップなどの感度の高い方の行くようなショップでもよく見かけます。それには何か想いがあるのですか?

そうですね。私をはじめ、私が所属しているランブリング・レコーズは、「衣食住の中で音楽を聴いてもらいたい」という想いがあります。例えば家具であったり、お花であったり、着るものであったり、食べるもの、それらのように私の歌も聞く人にとって不可欠なもののひとつになれればと思っています。

女性らしさを感じさせるラインとかに気を配りつつ、決してコンサバティブなドレスとは違う「可愛さ」は出したい。

青木さんはアパレルブランドとのタイアップでの活動も多いですが、本日はアダム エ ロペでライブをされるそうですね。ファッションとの関わりの深い印象がありますが、ファッションで気をつけていることなどありますか?

ファッションは自前のものなんです。あんまり考えてはいないけれど、いつも私の中でマイブームの色というのがあるんですよ。だから無意識にそれは選んでいると思います。あと同じジャズのスタイルでも、コンサバティブすぎないもの。カジュアルともまた違うんですけれど、何かちょっと女性らしさを感じさせるラインとかに気を配りつつ、コンサバティブなドレスとは違う「可愛さ」は出したいと思っています。

普段スタイリストさんはいらっしゃるのですか?

いいえ。ほとんど自分で全部やっていますね。

いつもご自身で演出されているのですね。ちなみに今夜のライブのファッションはどういったものですか?今のマイブームの色など取り入れているのですか?

今私のマイブームの色は、まさにこの(自分のブラウスを指して)藍色なんですけれど。でも今夜はね、ベスト・アルバム「THE CLUB JAZZ DIVA」のジャケットのデザインと同じような、ピンクとグレーがかったようなイメージの色を使ったファッションを予定しています。

今夜行きますので楽しみにしていますね。

はい。ありがとうございます。

よくこんな声でコンプレックスにならなかったなーって。笑

「日本で最も美しきジャズディーバ」と称される青木さん。美容に対して気を遣われていることはありますか?

うーん、ないですね。

笑。そうですか。確かにサバサバしたイメージがします。

本当に「男らしいね!」ってよく言われるんです。本当に声も低いんですよ。放っておくと、どこのおっさん!?みたいな。笑

声のトーン、素敵だと思います。

朝の寝起きの声とか、電話とったときなんかはすごいですよ、私。「もしもし」(かなり低音の声で再現)とか。よく友人に「どこのおっさんかと思った」って言われますから。けっこう小さい頃から声は低かったんですけれど、自分ではあんまり気づいていなくて。つい最近、小さい頃の8ミリビデオを見る機会があって、私の小学校1、2年生の時のもので、自分の誕生日パーティに友達を家に招待していたんですけれど、私だけジャイコみたいな声だったんです。凄かったですよ。よくこんな声でコンプレックスにならなかったなーって。笑

それに悩んだ時代はなかったんですね。

気づかなかったみたい。自分の声だから。本当に今よりも「ヴァァ〜」って声だった。

私けっこう出不精なので。でもその日は行こうと思ったんです。

歌を歌うきっかけとなったことは何かありますか?

ジャズを歌い始めてから、まだ4〜5年前位なんですね。東京の練馬区にある石神井公園っていう場所があって、渋谷から40分位のところかな。そこが私の実家の付近なんですけれど、その石神井公園駅前にある喫茶店で友達とお茶していたんです。すると次から次へとすごく素敵な曲が流れてきて。「これ誰のCDですか?」って店員さんに尋ねたら、ジャズの有線だったん ですよ。その日、家に帰ってインターネットで「jazz」って検索したんですけれど、そうすると代々木にある「NARU」ていうお店がヒットして。ここはジャズの老舗で小さなお店なんですけれど、昔はジャズ喫茶だったお店で。そこにその足で遊びに行きました。そうするとその日ちょうどボーカルセッションの日だったんです。プロのミュージシャンをバックに、素人さんが皆一曲ずつ歌えるんですね。だから聴いている人もみんなボーカル志望みたいな。その時、偶然知っている曲が1曲あって、歌詞カードを見ながら「マイファニー・バレンタイン」を歌わせてもらって。そうして今のスタッフと繋がる人たちやミュージシャンたちと出会うことができたんです。

その行動力が素晴らしいですね。フットワークはいつも軽いですか?

いえ、珍しいですよ。私けっこう出不精なので。でもその日は行こうと思ったんです。

メジャーデビューの時は、須永辰緒さんや野崎良太(Jazztronik)さんらのプロデュースによる輝かしいデビューでした。当時のことをお聞かせ下さい。

ボーカルセッションで歌った場所(NARU)に、須永辰緒さんの事務所のスタッフさんがいて。その事務所はジャズシンガーのakikoちゃんが所属しているところだったんですよ。私はakikoちゃんの紹介で辰緒さんと会って。

野崎良太さんの印象を教えて下さい。

野崎さんとは昔からの知り合いだったんですけれど、すごくクールな部分とすごく情熱的な部分を持っている人。いつも表面には冷静な部分を持っているかな。でもあんな風に見えて実は根がものすっごいラテン系。話して表現するときには頭がよくて、何ていうのかな…バランス感覚に溢れてる。

昔から音楽関係の方に知り合いは多かったのですか?

野崎さんはYaeちゃんっていうお友達のシンガーの紹介でお会いしました。そうですね、知り合う機会は多かったのかもしれません。

当時と今、ジャズに対して感じることに違いはありますか?

ないかな。こんなに面白い音楽なんだという気持ちは今も変わらないです。

7/15にはビルボードライブ福岡でライブが決定していますね。見所など教えてください。

ベスト・アルバム「THE CLUB JAZZ DIVA」の曲を中心に、アルバムに参加してくれたメンバーを抜粋して、ひとつのオールスターズというバンドを結成したんですね。メンバーはSLEEP WALKERからノブさん(藤井伸昭)、ベースは須永辰緒さんのバンド、Sunaga t Experienceから西嶋徹さん、サックスはJABBERLOOPのDAISUKEさん、ピアノとトランペットは、Shima & Shikou DUOの2人といった感じです。同世代の人たちと〈今〉の感覚で、ポップスからジャズまであらゆる名曲をダンサブルにリアレンジしようって。普段ジャズを聴かない人にでも、ジャズってこんなに楽しいんだって思ってもらえるライブになると思います。

今回のライブは大所帯ですが、その中でもとても影響を受けている人はいらっしゃいますか?

今回ひとりだけあげるとすれば、ひとり皆より少し年上のノブさんですね。SLEEP WALKERの。今回のメンバーはどちらかと言えば、私を含め青っぽい人が多いんですけれど、そんなブルーっぽい人が多い中で、彼だけ結構真っ赤な感じの人なんです。人間的にも音楽的にも、コンスタントにバンドのメンバーとお客様にエネルギーを注入できる人なんですね。どんな時でも分け隔てなく、人とか音を絶対に差別しない人です。だから一緒にいると常にこっちもオープンでいられる。いつでも受け止められている、プラス エネルギーを注入してもらえる人なんです。言葉数が多い人ではないんですけれど、ツアーではきっとみんなノブさんに支えられていると思います。

福岡の人も人間味のある、色分けするとすれば「真っ赤」な人が多いと思いますので、ライブはきっと感じ合うことができると思います。

そうですよね。決してクールなライブにはしたくないと思っているので。熱いライブにしたいと思います。

最後に、青木さんが今音楽を通じて伝えたいことは何ですか?

抽象的な言い方にはなりますが、〈光と影〉は背中合わせなので「悲しいことの後に、喜びは絶対にやってくる」ということを、多くは女性に伝えたいですね。

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  • 青木カレン[Karen Aoki]
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    子供時代を海外と日本を行き来する学生時代を過ごしながら、慶応大学在学中、本格的にアーティスト活動を開始。2006年1月、須永辰緒、野崎良太(Jazztronik)ら錚々たる面子のプロデュースによる1stアルバム「TOKYO Jz TRIPPIN'」をリリース。外資系CDショップ等で軒並みジャズ・チャート1位をマークし、雑誌「ADLIB」の第26回読者人気投票の BRIGHTEST HOPE部門で1位を獲得する。またTVの音楽番組司会やラジオレギュラー番組でのMCを担当、現在毎週日曜日午後17時半からはLove FMの「STARFLYER Groovin' Aviator」のナビゲーターも務める。2009年はSTARFLYERのイメージキャラクターとしても活躍中。最新作は、4/22リリースしたベスト・アルバム「THE CLUB JAZZ DIVA」。7月には東京・大阪・福岡のビルボードツアーを開催。先鋭クラブ・ジャズシーンの豪華メンバーが全面サポートすることが決定している。
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