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VOICE 来福した旬な著名人にお話を聞いてきました。

  • PEOPLE
  • 2015.10.15 Thu

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vol.65 GONTRAN CHERRIER

ブーランジェ・パティシエ

INTERVIEW

  • ゴントラン シェリエ[GONTRAN CHERRIER]
    ブーランジェ・パティシエ
    1978 年、伝統的な製法を代々伝えるブーランジェ・パティシエの4 代目として生まれた、フランスで国民的人気を誇るパン・菓子職人。三ツ星レストランで修行後、世界中を旅しフランスパンを伝え歩く。26歳で再びパリに戻った後は、数々のレシピ本を出版、テレビ番組に出演し、スターシェフのひとりとなる。現在パリ、日本をはじめ世界中にパンの魅力と可能性を発信している。

TEXT BY

川崎 雅宣
AFRO FUKUOKA 編集長

編集部のKISS

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フランスの伝統と世界の食文化を融合させるブーランジェの革命児

昨秋、福岡パルコ新館の開業とともにオープンし、瞬く間に福岡を席巻した大人気ベーカリー『ゴントラン シェリエ』。今回はフランスで国民的人気を誇るスターシェフのひとりでもある同氏が来日、福岡店を訪れるとのことで、世界を股にかける時の人であるゴントラン氏に、パンにまつわる話や、福岡の印象、今後の展望などを伺ってきた。

国境を超えて知識や経験を共有したいと思っていた。

歴史あるブーランジェの4代目として生まれ、三ツ星レストランでも修行を積まれたということですが、修行後、すぐに自店を出店せずに世界を旅して廻ったのはなぜでしょうか?

私は常日頃からフランスパンを販売する自分のお店を出したいと考えていました。ですが、長期的な観点で見た時に、やはり世界中に自分の店を持ちたいと思っていたし、国境を超えて自分の知識や経験を共有したいとも思っていました。また、反対に他の国や人から学ぶことで、自身の見聞を広げ、より深い知識を得ることができるとも思うのです。そこで、店をすぐに立ち上げるのではなく、まずは世界を旅してみようと考えました。世界中に繋がりを作りつつ、その土地々々にフランススタイルのパンについて伝えていきたいと。

26歳でパリに戻られ、満を持して自店『ゴントラン シェリエ』を開店されました。その後はパンの有名セレクトショップにパンを提供するなど、業界の垣根を超えたユニークな展開をされていますが、そのアイデアはどのような思いから実現に至ったのでしょうか?

私は、ハイレベルのフレンチフードとベーカリーを融合させたいというコンセプトを持っています。「セレクトショップにパンを提供する」という展開には、フランス伝統のハイレベルな食文化とカジュアルなカルチャーをMIXさせて広めていきたいという思いがありました。
フレンチフードは提供されるコースのなかで、魚料理・肉料理…と、バリエーションがあります。ですが、パンをプラットフォームとすることで、そのバリエーションを、自由自在に形を変えながら提供することができますね。「肉が食べたい」「魚が食べたい」となった時、気軽に手にできる。それが私の理想とするパンの在り方です。誰もが気負うことなく、もう少し身近に、パンを介してフレンチのコースを味わってもらいたいという思いが根本にあるのです。
今は、フランスパンと他国の食文化の融合だったり、クリスピー・ブレッドとサラダの組み合わせだったり、気軽に食べることができるような新メニューを検討しています。この展開は、まず日本からスタートできたらいいなとも考えていますので、ぜひ楽しみにしていてください。

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今では日本をはじめ、世界中に店を構えパンの魅力を発信されていると思うのですが、パンの文化というのは国において異なるものなのでしょうか?

それはもう千差万別で、まず食べるシーンが違いますね。フランスでは朝も昼も夜も、一日中パンを食べます。しかし、ある国では「パンは朝食」というイメージがあったり、小腹が空いた時にスポット的に食べるものになったりします。フランスのように、食事の主食としてはあまり食べられてはいないですね。
また、作り方に関していえば、オーストラリアには特別な習慣があります。パンは小麦から作られるのが世界でも主流なのですが、オーストラリアでは主に、ライ麦からおこした酵母「サワー種」を使ったパンが食べられています。しっとりとした食感や長期保存に適した、いわゆるライ麦パンベースのものです。この辺りには国や地域、気候に根付いた食の文化圏による違いが見られますね。

世界を旅し、人と出会うことで、新たな発想やアイデアを手に入れています。

世界を旅する中で得られた国ごとによる食文化の違いや知識は、実際に店舗レベルにまで落としこむ際、どのように共有されているのでしょう?

お店にいる間は、店舗スタッフと知識をシェアしたりディスカッションしたり。出身地や気候が異なる者同士が集まっては、各々が調理方法などを持ち寄り、よく話し合っていますね。また、今回のように世界を旅する間は、マルシェをめぐったり、新しいレストランに行ってみたり、そこでシェフに会うなどして、新しい発想を自分の中に取り入れる。そのアイデアをもってスタッフと話し合うということをしています。

日本への出店時に、文化や環境の違いで苦労した点などはありましたか?

ゴントラン シェリエで販売している基本的なバゲットやクロワッサンのレシピはフランスのものと同じで、日本だけでなく世界中で売られています。日本で店をオープンさせる時は素材を探すのが大変でしたね。フランスと同じような粉やバターがなかなか見つからなくて日本中を探し回ったし、フランスよりもサワー種が少なく、その代わりとなるレシピを考えるのも大変でした。

各国で様々な工夫がなされていると思いますが、特に日本でお店を出されるにあたり成功したなと実感している事例があれば教えていただけますか?

日本ならではの食材をMIXすることでフランスと日本の融合を図った商品はオリジナルの展開です。例えば、紫イモのモンブランや、明太フランスなどは福岡店のみでの販売となっています。このような試みは、異国間の文化を融合させることができているという実感がありますね。

実は今回も、日本の秋冬にあわせた新メニューの開発のために来日しました。薄く仕上げたリンゴタルトやクルミとマロンを使ったヴィエノワグルマン、またキャラメリゼしたアーモンドとパイ生地で作ったフロランタンなど、季節を感じていただける商品が今後日本で展開される予定です(※11月より販売開始)。どれも今回の来日期間中に試作を行いますので、店頭に並ぶのをどうぞお楽しみに。

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ありがとうございました。それでは最後に、パン好きな福岡のみなさんにメッセージをお願いします。

個人的にも福岡店はすごく好きです。立地もとても良いし、お客さんもたくさん来てくれている。もしかしたら東京より多いかもね(笑)。また、小さいお子さんだけでも来てくれていたり、ファミリー層がとても多いのは福岡ならではかもしれません。私自身も、アニスケーキやガレット・デ・ロワやジンジャーブレッドはお気に入りなので、私のパンたちが福岡のみなさんの口に合い、足繁く通っていただけたら嬉しいです。

INFORMATION

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■条件:お会計時にAFRO FUKUOKA内の当ページを掲示ください。
■期間:10月16日[金]〜11月15日[日]まで

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  • ゴントラン シェリエ[GONTRAN CHERRIER]
    ブーランジェ・パティシエ
    1978 年、伝統的な製法を代々伝えるブーランジェ・パティシエの4 代目として生まれた、フランスで国民的人気を誇るパン・菓子職人。三ツ星レストランで修行後、世界中を旅しフランスパンを伝え歩く。26歳で再びパリに戻った後は、数々のレシピ本を出版、テレビ番組に出演し、スターシェフのひとりとなる。現在パリ、日本をはじめ世界中にパンの魅力と可能性を発信している。

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