• CINEMA
• 2018.7.26 Thu

福岡の映像制作会社「ティ・ビィ・グラフィックス」小島淳二の監督作品。

長年にわたり資生堂など大手企業のCMを手がけ「女性美の魔術師」とも称される福岡在住の映像作家小島淳二。初の自身が企画から立ち上げ、5年の歳月をかけて挑んだ映画作品が完成。これまで切り取ってきた女性の華やかな瞬間とは真逆に、“人間の内面”がじっくりあぶり出されていく一作となっている。
九州開催のオーディションで200人の中から選ばれた役者たちが、３ヶ月に及ぶワークショップと１ヶ月の稽古を経てクランクイン。 主人公良子を演じる安東清子をはじめ、夫役の田中準也、弟役の熊谷大志など、福岡出身の役者陣が多く顔を揃えその役を巧みに演じている。
福岡県糸島市の一軒家を中心に撮影され、自宅、火葬場、病院、そこで働く人々もできうる限り“本物”を使うことで、見る人誰もが自分の人生に置き換えられるようなリアルな世界観を作り上げた。

[あらすじ]
34歳の良子は画家の夫、姑、小学生の息子とともに、地方都市の一軒家で静かに暮らしていた。しかし、一見平穏そうに見えるその生活は、刺々しい姑の態度、闇の商売に手を染める夫の暴力にうんざりする日々。彼女が心を通わせるのは弟・圭人と、息子の宏だけだ。ある夜彼女は、夫を思いがけない事件により失ってしまう。失った愛に苦しみ追い詰められた良子がとった行動とは…。

格差社会から生まれる一般家庭の貧困や希薄な人間関係、女性蔑視の問題…。
次第に追い詰められていくひとりの女性の壮絶な人生を通して、家族とは、人間の優しさとは何かを問いかける『形のない骨』。理性的であることを求められる現代に生きるすべての人たちに贈りたい人生賛歌。
7/28[土]より渋谷ユーロスペースほか全国で順次公開され、福岡では、8/20[月]、21[火]にキャナルシティにてレイトショー上映が行われる。

　

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