AFRO FUKUOKA

LUNCH

そのランチ、たべてきました

  • GOURMET
  • 北九州市

SPOT NAME

OCMのサンドイッチ

各¥500

TEXT BY 岡島 佐和

TEXT BY

岡島 佐和
プロジェクトマネージャー

瓶ビールならサッポロ、ワインなら白、つまみなら鳥刺し派です。音楽なら、古いほうがいいですね。 あ、今日ですか?空いてますよ、今夜なら。

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堂々、食が生きがい

給食ラバーだった小学校時代。昼前後になるとお昼ごはんのことばかり考えているのは、結構いい歳になってきた今でも変わることはありませんでした。

給食メニューには普通の献立の日以外にも、給食をより楽しませてくれた特別な日というものがありました。その中には“郷土料理の日”なるものが。その度にその日にはきっと“あれ”が出てくるんだろうなと、毎月配られる献立表を、新聞を読む父の隣で同じように真剣な面持ちで見つめていたものです。

長崎県は諫早という場所が故郷の私にとっての“あれ”とは、「ぬっぺ汁」※のこと。お察しかと思いますが何を隠そう、これまた堂々、の田舎っ子です。

※お祝い事や法事などには定番、もとは農家で収穫した里芋やレンコン、ごぼう、大根などの野菜たっぷりと使い、くずでとろみをつけた料理。

当時は「こんな田舎臭い料理がソウルフードなんて…」とよく悲観していたもの。“シティボーイ&ガール”へのあこがれは、強いものでした。

最近好んでよく行くようになった北九州は小倉。この“シティ”にもソウルフードはたくさん。

とあるお店のサンドイッチもそのひとつなのだとか。「ソウルフードがサンドイッチ…」田舎っ子は目がまんまるになる、ランチとは。

小倉っ子のソウルフード、セレクトが楽しい老舗店のサンドイッチ

小倉っ子なら一度は口にしたことがあるという、今年で38年続くというサンドイッチ屋さんへ。アメリカンなショップ、陽気なBGMにさそわれて。

「サンドイッチファクトリー OCM(オー・シー・エム)」さんには、18種類の具の中から2つ、好きな具をチョイスできる名物サンドイッチのほか、サイドメニューはドレッシングや具材を選べるサラダに、スープやドリンク・デザートも楽しめる、ごはんをしっかり食べたいときにも、ゆっくりくつろげるカフェとしての利用もできるお店です。

お伺いしたのはランチとしては少し遅めの平日の午後3時でも、店内はカップルやママ友、会社員らしき人までさまざまに賑わっていました。

サンドイッチの値段は2つのうち、高い具材の値段が価格になるというシステム。パンは北九州の「シロヤ」の、厚めでもちっとしたパンを使用。焼いてカリッとホットサンドにするも良し、そのままのもちっと食感を楽しむも良しです。

具材を見れば見るほど悩ましいですが、今回は定番だという2つのパターンをチョイス。

▶チキン&オリジナル

肉厚のチキンに、ひき肉たっぷりのミートソースの組み合わせ。いつも食べている市販のスリムなサンドイッチとはうって変わっての、このボリューム感。

口をタテに大きく開けてほおばれる、満足度大のサンドイッチ。選んだ具材のほかにも、トマト・レタスが加えられ、「思わずお肉系2種にしちゃった…」という方でも安心、バランスの良いサンドイッチが出来上がります。

▶フルーツ&クリームチーズ

ヨーグルトベースのフルーツサラダとクリームチーズの組み合わせ。フルーツの自然な甘みにヨーグルトの酸味とチーズのコクという三拍子。美味しくないはずがないです。

巷ではやりのフルーツサンドも、ここでは気取らず、こころゆくまでお口いっぱいに食べても大丈夫。すぐにはなくなりません。

本当にボリューム満点のサンドイッチ、食べきれなくてもテイクアウトができるんだそうです。2種類作ってみてもお値段は¥1,000前後、お家で楽しむのも、2人で行って半分交換するのもよさそう。

そのランチ、「★★★★★」

お値段はリーズナブルながら、ボリューム満点で味も抜群。ランチとしての5つ星がもしどこかにあるのなら、誰か差し上げてほしいほど。

「安くないですか?どれもしっかりとした量だし、美味しいです。」

ご主人にお話を伺ってみると、「安いつもりはない。ただ皆さんに、たくさん召し上がって頂ければ」とのこと。ここのサンドのように気取らず、終始柔らかに接してくださったご主人。この方と、この店ありとみた。

この街の元気の源となるはずのランチ、心震わせるほどの落ち着きを与えてくれるソウルフードを支える“トッピング”とは、欲を感じさせない純粋なほどの想い、なのでしょうか。なんだかランチ紹介ながらいつもライトが下手くそな自分にまた悲観です。

シティ・ガールのふりをして

昔は少し恥ずかしかった郷土料理、それでもこうやって十数年後にも思い出せるその味。今ではあの素朴な味わいが不思議と恋しいほどです。華やかな味わいではないけれど、食べるとカラダが、ホカホカと温まるんだよな。年末にレシピでも、聞いてみようかな。

急に寒くなってそんなアツアツのソウルフードに思い馳せながら、素知らぬ顔でシティ・ガールのふりをして、冬の並木道を闊歩してみています。

タメ口で話すと、イントネーションがまだ抜けとらんとよく言われます。

店名 サンドイッチファクトリー OCM
カナ サンドイッチファクトリー オー・シー・エム
ランチメニュー [サンドイッチ]
・オリジナル ¥390
・フィッシュ ¥470
・ハンバーグ ¥500
・エビカツ ¥550
・スモークサーモン ¥620

[ドリンク]
・ホットコーヒー ¥350
・コーラ ¥290
・バナナミルク ¥420

※メニューは一例です
住所 北九州市小倉北区船場町3-6 近藤別館 2F
電話番号 093-522-5973
営業時間 10:00-20:00(L.O)
店休日 年中無休(元日を除く)
席数 38
煙草 時間帯によっては喫煙可, 分煙
Web https://www.facebook.com/sandiwichfactoryocm/

TEXT BY

岡島 佐和
プロジェクトマネージャー

瓶ビールならサッポロ、ワインなら白、つまみなら鳥刺し派です。音楽なら、古いほうがいいですね。 あ、今日ですか?空いてますよ、今夜なら。

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