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CULTURE INFO.
「Plain, Simple, Useful(無駄なくシンプルで機能的)」なデザインが生活の質を向上させると信じ、個人の生活空間から都市、社会までを広く視野に入れ、デザインによる変革に突き進んだサー・テレンス・コンラン(1931-2020)。
イギリスの生活文化に大きな変化をもたらし、デザインブームの火付け役にもなったコンランの人物像に迫る日本で初めての展覧会です。
本展は、パターン・デザインした食器やテキスタイルなどの初期プロダクト、家具デザインのためのマケット、ショップやレストランのアイテム、発想の源でもあった愛用品、著書、写真、映像など 300 点以上の作品や資料を展示します。
また、彼から影響を受けた人々(トム・ディクソン/デザイナー、トーマス・ヘザウィック/建築家、ティム・マーロウ/デザイン・ミュージアム館長、フィリックス・コンラン/コンランの孫、平野紗季子/フードエッセイストなど)のインタビュー映像を交えて、さまざまなコンラン像を浮かびあがらせます。
会場構成は SKWAT。福岡市美術館のダイナミックな空間に合わせて、展示を再構築。単管を使用した会場構成もみものです。
会場風景「テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする」 東京ステーションギャラリー、2024 年、Photo:Yasuyuki Takaki
写真 : バートン・コート自邸にオフィスの機能を移し、以後コンランのメインの仕事場となった。バートン・コート自邸内の仕事部屋、2004 年撮影 Photo: David Garcia
【サー・テレンス・オルビー・コンラン Sir Terence Orby Conran 1931-2020】
ロンドン南西部サリー州イーシャーに生まれる。
セントラル・スクール・オブ・アーツ・アンド・クラフツ(現セントラル・セント・マーチンズ)でバウハウスやアーツ・アンド・クラフツに影響を受け、ブリティッシュ・ポップアートの旗手エドゥアルド・パオロッツィにテキスタイル・デザインを学ぶ。
テキスタイル、食器、家具のデザインを手がけるうち起業に目覚め、ライフスタイルショップ「ハビタ」や「ザ・コンランショップ」の経営で成功を収めた。
その他、レストラン事業や出版業、都市開発まで多才を発揮。デザイン奨励と社会貢献を目的に 1989 年、世界初のデザイン・ミュージアムを設立。
デザイン分野での功績と文化事業が評価され、1983 年に英国王室より騎士(Knight Bachelor)に叙勲、サー(Sir)の敬称を許された。
2020年、自邸バートン・コートで 88 年の生涯を閉じる。昨年、西新宿の「ザ・コンランショップ」は日本初出店から 30 年を迎えた。
※詳細に関しては運営元に直接お問い合わせください
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