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CULTURE INFO.
「イキウメ」を拠点に劇作家、演出家として活躍している前川知大が脚本、演出を手掛ける新作「ゲゲゲの先生へ」が11/17[土]と18[日]の2日間北九州劇場にて公演される。
水木しげるの「世界観」を原作にした完全なオリジナルストーリーに、幾つかの原作短編を織り込んだ本作。
ある一つの作品の舞台化でも評伝でもなく、水木しげるの人生観、世界や“不思議”との関わり方を膨大な作品群とその登場人物、エッセイやインタビューで語られた言葉、エピソードから読み解き新しい物語を編み上げた。
[あらすじ]
平成六十年。子供が生まれなくなって人口の激減した日本。人は都市に身を寄せ合い、田舎は打ち捨てられ植物に飲み込まれている。都市は権力による抑圧的な社会で、貴重な妊婦と赤子は政府の管理化に置かれている。
ある廃村に、根津という男が一人で暮らしている。根津は半分人間、半分妖怪の半妖。かつて村人がいた頃は、彼の周りに妖怪の姿があった。しかし村人が減り、国中で子供が消えていくのと平行して、妖怪たちも姿を消した。根津は、なぜ自分は消えないのかと考えつつ、何かを待つかのように十年以上、独りまどろみの中にいる。
ある日、根津の前に都市からきた若い男女が現れる。都市は突如現れた謎の怪物によって混乱しているという。女は妊娠しており、混乱に乗じて逃げてきたのだ。
根津と二人の会話を通じて、根津がなぜ半妖になったのか、なぜ妖怪たちが消えてしまったのか、そして都市に現れた怪物はなんなのか、次第に明らかになっていく。
そしてその怪物は、三人のいる廃村に向かいつつあった。
SFやオカルトなど日常世界の裏側から人間の心理を描き、空間・時間をシームレスに編集する演出を得意とする前川知大が水木作品に挑戦する、まさに必定ともいえる巡りあわせに期待が高まる。
※詳細に関しては運営元に直接お問い合わせください
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