HARULA meets
伊万里焼

伊万里市の山間部にある大川内山。取材に訪れた日、あたり一面に雪が積もり、山々も綺麗に雪化粧をして迎え入れてくれました。伊万里焼の窯元が立ち並び、煉瓦色の煙突と真っ白な雪のコントラストはまるで小説の一場面のよう。そんな今回の旅の主人公はハルラさん。白のダッフルコートが似合う彼女とやきものの新しい物語を探しに出かけましょう。

品格ある器の表情に 隠れた魅力を発見: 佐賀藩の藩窯が存在し、将軍様への献上品にも選ばれていたと言われる伊万里焼。高級品として大切に用いられ、世界的にも知られた逸品です。細やかな筆使いで描かれた柄、絶妙な角度を維持した形状は、代々受け継がれた高度な技術の賜物。しかし、ぱっと食卓を華やかにし、手で包むと食材の温かみをじんわり伝えてくれるやきもの本来の素質の良さは健在。品の高さと親しみやすさを併せ持つ、まさに暮らしのためのアートですね。

見る人によって使い方が変わる やきものの魅力ってこれかも: 現役女子大生のハルラさん。畑萬陶苑は少し高貴なお店に見えたのかもしれません。ちょっとだけ緊張した表情。大丈夫！若い人でも、つい手にとりたくなる可愛らしい絵柄&お求めやすい価格のアイテムも揃っていますよ。店主の優しい声に安心して、アンテナの感度が向上したのか、ハルラさん「一目惚れをしました〜！」と小さな器をみせてくれました。うーん、醤油皿には洋柄すぎるし、お菓子やケーキを置くには小さすぎるね…なんて昭和生まれでブツブツ言っている中、「指輪を置いて、玄関に飾ったらかわいいかも」とハルラさん。さすがのセンスにただただ脱帽です！

出会えたのが運命！ 宝探し感覚でたのしい: 大川内山の通りを少しのぼって今度は文三窯へ。「遠くから寒いのに、ありがとうね」と優しいおかあさんの笑顔に迎えていただき、古民家の店内に入りました。床、壁、天井近くまで、ずらっと並んだたくさんのアイテムにハルラさんの目利きスイッチがオン！さっきまであんなに寒がっていたのに、少し汗ばんでない？「あの棚の奥にあったんです！目があった感じ！」とテンションは落ちることを知らず、急上昇し続けます。そんなアイテムどこで見つけたの？！驚く間もなく次々とお宝を発掘してくるハルラさん。その才能もさることながら、素敵な伊万里焼がたくさん眠る文三窯にも、いっそう惹かれてしまいました。

BEST ONE

イチオシ

手作り錦たい箸置き [文三窯三宅製陶所] ¥1,500: まず、色々な焼き物を見ている中で一番目につきました！お箸置きのイメージって丸い形をしているんですが、鯉の形をしたお箸置きってとっても珍しいな〜と手に取ったのが始まりです！あと、赤のお箸置きって縁起がいいなと。お店の方のお話を伺っていると、息子さんが作った力作だそうで、とても嬉しそうに話てくださりました！心温まるエピソードもあり、選ばせて頂きました！