MOEKO meets
武雄焼

「…人見知りなんで…」と少し物静かな萌子さんを連れて今回は武雄市へ。土の風合いを生かし、素朴だけど繊細な模様が魅力の武雄焼は、萌子さんの雰囲気と似ているな…と直感しお誘いしてみました。似た者同士だからわかる良さっていうかね…。そんなひとり言をつぶやく編集部を置き去りに、黙々と目利きを始める萌子さん。置いてかれまいと慌てて旅に出かけました。

寡黙さと繊細さ 異国のエッセンスに 虜になるひとも: やきものは土味を生かした茶系統の「陶器」と、白く輝く「磁器」とに分けられますが、武雄焼にはその両方の種類が存在しています。また鉄絵・緑釉・鉄釉・刷毛目・叩きなどの技法も武雄焼の特徴のひとつ。武雄市にある90数カ所の窯元がそれぞれ、やきものの種類の良さ使い分け、伝統技術に個性を加え、素晴らしいアイテムを生み出し続けているのです。武雄領主に同行した朝鮮陶工が始めただけあって、柄が少しだけアジアンテイストなのも◎。

やきものの良さを知るには 窯元に行くのが一番: 「今、作業中だから静かにね」と店主に案内されたそうた窯では5人の職人さんが黙々とやきものを成型や、絵付けを行っていました。初めて巧妙な技を目の当たりにした萌子さん。息が止まってしまいそうなくらい集中し、職人技に釘付けです。うっとりした目で「ずっと見てるだけで癒されそう…」と。やきものの秘めたヒーリング効果を発見したところで、さあ、目利きを始めますよ！たくさんの宝の山から厳選に苦悩する萌子さん。1枚1枚に込められた職人さんの技に感動したあとだから、やきものがいっそう愛らしく思えますよね。あ、さらに悩ませて悪いのですが、後ろの畳のスペースにも商品がずらりと並んでいますからね。たっぷり時間をかけて見つけてください。

母娘の違いが面白い 作風って遺伝するのかな: 房空路はカフェ兼、工房兼、ショップ。古民家風の佇まいに、中はありの巣のように部屋が入り組んでいて、迷路みたいで楽しいスポットです。母娘作家それぞれのアイテムをGETすることができるのですが、二人の作風がなんとも特徴的で、その違いが面白い！お母さんは緻密ながら彩鮮やかな着色で女性的な印象。娘さんはポップなイラストがやきものであることを忘れさせてくれる一風変わったセンスの持ち主。どちらも柄違いで揃えたいほど、美しく絶妙な絵柄をしています。「本当に、今日は悩んでばかりだ…」と萌子さんがまたしても苦痛を叫んでいますが、朝よりも饒舌な姿をみると、とても楽しんでくれているよう。まあカフェで美味しいコーヒーをいただきながら、素敵な1枚を見つけてください！

BEST ONE

イチオシ

染付呉須十草 ASA飯碗 [そうた窯] ¥2,750: Instagramなどでもよくご飯の写真を載せている人を見かけます。やっぱり、食器と料理の相性がいいものはすごく目を引くので、インスタ映えを狙って、毎日必ず使うお茶碗を選びました。どんなおかずが並んでもしっくりきそうで、幅広い世代から見て可愛いと思えるデザインに惹かれました。