福岡の今をあれこれ更新
AFRO FUKUOKAの発行人にして、返り咲きの編集長。でしゃばり市民ランナー「西戸崎のぼる」の中の人としても知られています。
スーパーサイヤ人がいます。
折り返し地点を越えたころ、ちょうどお昼頃を迎えたあたり、ぴたりと風がおさまりました。ええ、マイナスなことはございません。おさまったのですから。ただ、プラスもないです。さっきまであんなに苦しめてきやがったのになんのフォローもなくすんなりとおさまりました。ぶっ◯◯◯ぞ。
さて、まさかの風による盛大な裏切りにあった私、それにランナーのみなさんは思い思いの罵詈雑言を隠すこともなく口に出しては淀川沿いののどかな景色をダーティーに染め上げていきます。
とはいえ天気も晴れ、苦しめてきた向い風も大きな水たまりもおさまりました。これからのラストスパートはサブ4に向けてひたすら飛ばすだけです。
残り10km、スタートしてから3時間20分。サブ4まで残された時間は40分。これまでの10km自己ベストは45分ちょい。あぁ、これはいけるぞ、いける。残りたったの10km、ぶっとばして自己ベストの走りを見せてやる。
…
…
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…足が動きません。
足裏にきっと大きなマメができてそうな強烈な痛みあるし、膝裏も一歩一歩進めるたびに強烈な痛みというシグナルを送ってきます。すり足で少しづつ足を動かすだけで激痛です。気づけば容赦なく刻一刻と時間は進み、遠のいていくサブ4の称号。そして当然のようにこぼれ落ちるサブ4の称号。。
目標を失い、自分の足が全く言うことを聞かず、先に進むことを頑なに拒み続ける。この残り8kmのことは今でも夢に見ますが、本当に地獄でした。何してるのなんで走ってるの、ていうかなんで大阪まで来てるの。強烈なネガティブが襲ってきます。
トラップ情報④
後半に襲ってくる足の痛みの原因の多くは「シューズが足にあっていない」もしくは「完走するだけの筋肉がついていない」のふたつだとか。マラソンは心拍のスポーツだと思われがちですが、実際にやってみると心拍というよりとてもハード面での支障を多く感じました。考えてみれば70km以上の物体を42kmも運ぶスポーツですもんね。このハード面のトレーニングは忘れがちなので是非気をつけてやってみてください。
そんなこんなで、結局サブ4ランナーになるために必要なメンタルも肉体も経験も、そして何と言ってもそれらを得るためのトレーニングもできていなかった西戸崎のぼるですが、ゴールまでの残り8kmをほぼ足を引きずりながら歩き、残り1kmとなったところに集まってくれていた多くの沿道の知らない方たちからの「あと少し頑張って!」「顔をあげて!」という声援に恐ろしいほどの力をいただき、レジスタンス化していた両足がまさかの息を吹き返し、ラスト1kmをしっかり走りぬいて無事に「完走」という最低限の目標は果たすことができました。
ランニングというのは1人でできるスポーツ。ではマラソン大会というのは何を目的に参加するだろう。などなど自問自答を繰り返した42kmでしたが、最後の最後に沿道で大きな力をくれた声援をうけ、ゴール後にはおっさんの目にも涙。なるほど、そういうことかと。スポーツで涙を流したのなんてどれくらいぶりだろう、自分の体の限界を感じながら目標に向かって無茶をするのってどれくらいぶりだろうと考えると、マラソン大会に多くの人が参加したいと願う気持ちがよくよくわかる気がしました。
ということで結局西戸崎のぼるはサブ4ランナーではなく、ただのアラ4ランナーだったわけですが、福岡マラソンでは必ずサブ4を達成したいと思います。
アラ4がサブ4になるまでの軌跡をこのブログ(や、なにか)を通してこれからは福岡マラソン当日まで綴っていければと思います。(ますはエントリー漏れませんように!!!)
AFRO FUKUOKAの発行人にして、返り咲きの編集長。でしゃばり市民ランナー「西戸崎のぼる」の中の人としても知られています。
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